家族社会

社会学者が、家族を社会の基本単位のようにみていることはすでに述べたとおりですが、家族社会が、少なくとも単位集団社会というわけにゆかぬことは明らかです。なぜなら、「閉じられた社会」ではあるが、同時に不定形でもある社会が、現代社会のいかなる構成単位にもなりえぬことは明らかだからです。
社会学者がいう核家族、つまり夫婦とこどもを単位とする家族についても同じことがいえます。たんなる観念としての核家族なら考えられても、じっさいの家族は、社会の単位となりうるような定形をもっていないからです。
家族集団に似たものとして、社会の単位集団をあげるなら、生活集団としての世帯があります。
住民登録法、生活保護法などは、世帯を単位としてとりきめられており、世帯はたしかに現代社会においてひとつの単位集団としてみることのできるものです。それは、世帯が、現実に住居と生計を同じくしているものの集団であるからにほかなりません。
今日、世帯の多くが家族によって構成されているのは事実ですが、だからといって世帯と家族を混同することは許されません。
』世帯の構成メンバーには家族以外のものもおり、ただ一人で構成する単独世帯や、施設で生活しているものが構成する施設世帯も、世帯のうちにいれられるからです。
単位集団社会でもないとすると、家族社会は、いったい現代社会にあって、どういう位置を占めているのでしょうか。
じっは、現代社会は家族制度を採川していながら、ほとんど家族を無視しようとしている、といえそうなのです。そして、個人主義社会である現代においては、そうであることがむしろ正しいことでもあるわけです。少なくとも現代社会は、家族をほとんど熊視することによって、家族制度を次第に崩壊にみちびく方向にむかいつつある、ということができます。
そして、家族制度を家族以外の社会における家族の無視から生ずる破壊からまもるために、家族内社会の強化が必要となりつつあるのが現代社会である、ということになるでしょう。それはたとえば、扶養義務の強化や離婚をより附難にしようとする傾向などにみられます。
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家族の機能の第一が育児であることから生じた家族社会の特殊性、結婚と家族社会の不可分性、現代社会における家族の位置などについてみてきたわけですが、ここで、家族制度が家族に要求しているもうひとつの機能について書いておかねばなりません。それは扶養のことです。

出典元:結婚相談所 比較